展示の趣旨
明治40(1907)年8月、山梨県は 未曾有の大洪水に見舞われました。
死者233名、全壊・流失家屋約5千戸。
その被害は山梨県において20世紀最大の自然災害というべき規模となりました。
その明治40年の大水害から100年が経過しました。
今回のシンボル展は、 水害の際に、孤立した石和の町へ食糧の到着を知らせた
「米キタ」「アスヤル」 「船クルヒルコス」などの関係資料で構成されました。
災害を被り、死線を越えて生き抜いた山 梨の人々の記録を通じて、
現在の私たち と自然との関係を再考する機会となりました。
開催期間 平成19(2007)年8月21日(火)~9月24日(月・祝) 《終了》
会 場 山梨県立博物館シンボル展示室
主な展示品
○「米キタ」「アスヤル」「船クルヒルコス」(笛吹市教育委員会蔵・写真下)
水害で孤立した石和の人々に向かって、食糧の到着を障子に大書してしらせたもの。
後日、時の知事、武田千代三郎によって検印が押され、掛け軸に改装された。

○山梨歌舞伎台本(北海道開拓記念館蔵)
下山梨(現在の北海道虻田郡豊浦町山梨地区)の移住者が 催した歌舞伎の台本。
○明治四十年八月山梨県下水害地巡視日記(当館蔵)
明治40年の大災害の直後、石和ほか県下各地の被災状況を視察した警察官の日誌。
関連事項
※HPで本展の調査日誌の紹介を行いました・・・ 明治40年の大水害関連の調査日誌
※学芸員によるギャラリートーク
展示資料の背景や内容を、常設展示「共生する社会」を含めて解説。
日時:平成19年8月25日(土)、9月15日(土) 午後1時30分~
※当シンボル展の解説リーフレットの販売について・・・こちらをご覧ください。