やまなし伝統工芸館

登録日:2010/03/12 09:17:40

県産シカ革で伝統の印伝  印傳の山本(甲府)製作へ(やまなし伝統工芸館ニュース) 

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やまなし伝統工芸館ニュース

 

山梨日日新聞社 ーみるじゃんー 2010年03月12日(金)より

産シカ革で伝統の印伝 
印傳の山本(甲府)製作へ 
漆は国産、地場産品活用も 

甲州印伝に復活させる山梨県産のシカ革=甲府市朝気3丁目の「印傳の山本」
 

 甲州印伝製造販売の「印傳の山本」(甲府市朝気3丁 目、山本誠社長)は、山梨県産のシカ革と国産の漆を使った印伝の製作に乗り出す。外国産の原材料が主流の中、従来使われていた国産素材を採用。地場産業の ジュエリー加工を生かした留め具や郡内織物の裏地なども取り入れ、「純国産の印伝」として売り出す考えだ。
 山本社長は、印伝の唯一の伝統工芸士。近年、山梨以外の国内産地の印伝製品が出回り、競争が激化していることから、歴史ある甲州印伝の認知度を高めようと企画した。
  同社によると、現在、印伝に使用されているシカ革は、品質や供給量が安定している中国や北米など外国産がほとんど。同社では富士河口湖町の猟師から県産の シカ革や角を仕入れ、差別化を図る。肉は食用として利用されているが、革は廃棄処分になっていて、資源の有効利用にもつながるという。
 地元宝飾 メーカーや郡内織物メーカーなどと連携し、印伝製品に使う留め具などの材料を共同開発することも計画。シカ革の丈夫さや軽さ、しなやかさを生かした商品の 開発を進めていて、ゴルフバッグやグローブといったゴルフ用品や楽器入れなど、これまでの印伝製品にはなかったアイテムを検討している。
 夏までに試作品を製作。8月に中国・上海で開かれる上海国際ギフト展に出展する計画で、「吟朧ぎんろう」のブランド名で売り出す。国内のゴルフフェアなどにも出品し、販路開拓を目指す。
 同事業は、経済産業省の「地域産業資源活用事業計画」に認定されている。山本社長は「国産素材にこだわった昔ながらの印伝を使った商品を開発することで、印伝の可能性を切り開きたい」と話している。

 

印傳の山本 HP→ www.yamamoto-inden.com