カテゴリ |
|
やまなし伝統工芸館ニュース山梨日日新聞社 2009年11月10日(火)ーみるじゃんー より 「現代の名工」に県内から4人 鰍沢・雨畑硯の峯硯堂本舗の雨宮正広さん(53) 県宝石研磨工業協同組合の青柳剛さん(69) 厚生労働省は9日、伝統工芸や工業技術で卓越した技能 を持つ本年度の「現代の名工」150人を発表した。山梨県内からは、着物文化発展に貢献している和服仕立て職の中山孝枝さん(71)=甲府市中央5丁目、 優れた雨畑硯(すずり)製作技術を持つ雨宮正広さん(53)=南アルプス市藤田、高品質な宝石研磨加工に定評のある青柳剛さん(69)=甲府市高畑1丁 目、卓越したフラワー装飾技能を持つ渡辺ひさ子(本名・雨宮尚子)さん(60)=甲斐市西八幡=の4人が選ばれた。10日、東京都内で表彰式が行われる。 硯作家の雨宮さんは、高校卒業後、父が創業した峯硯堂 本舗で伝統工芸の雨畑硯の技術を習得。主に営業を担当する兄・正美さんと二人三脚で地場産業を支えてきた。大量生産品が出回る中、「世界に一つだけの、長 く愛される硯を残したい」との思いから、独創的な彫刻を施し、付加価値を高めた作品を手掛けている。地元の小学校で硯製作の指導を行うなど、伝統技術の継 承にも一役買っている。 青柳さん(青柳貴石製作所)は、19歳で宝飾研磨の仕事 に就き、この道一筋50年。指輪やペンダントの枠に合う宝石を磨くという、高い精度が要求される技術に定評があり、宝飾品の販売不振で仕事量が減っている 中でも、注文が途切れたことはない。「根気のいる仕事だが、岩のような原石から輝く宝石を取り出す不思議な魅力がある」という。所属する県宝石研磨工業協 同組合では仲間とともに若手育成に尽力している。 |