やまなし伝統工芸館

登録日:2009/06/30 11:15:37

手すき和紙に立体模様 照明や壁紙需要を開拓 西嶋組合と和紙の里が開発(やまなし伝統工芸館ニュース)

カテゴリ   

やまなし伝統工芸館ニュース

2009年06月27日(土) 山梨日日新聞社 ーみるじゃんー より

手すき和紙に立体模様
照明や壁紙需要を開拓
西嶋組合と和紙の里が開発

立体的な模様が付いた手すき和紙を使ったランプシェード
 

 西嶋和紙工業協同組合(笠井雅樹代表理事)と身延町の なかとみ和紙の里が、立体模様が付いた手すき和紙を共同開発した。製法の特許を出願中。高いデザイン性を生かしてブライダルグッズや照明器具、壁紙、工業 製品への利用を提案している。安価な海外製品に押されて国内の和紙市場が低迷する中、新たな需要を開拓して活性化を目指す。
 新製品は、ワッフルのように表面に凹凸模様のある立体紙で、形状はブロック型や波型など4種類を用意。原型を変えることで、さまざまな立体模様を作ることが可能。着色もできる。
 製法は、手すき和紙用の木枠に凹凸のスポンジを敷いて、コウゾなどを混ぜた原料液を流し込み、ならして乾燥させるだけ。従来のような手すき技術がいらず、初心者でも簡単に作ることができるという。
 手作りで温かみのある紙グッズとして結婚式の招待状や席次表、ランプシェードなど約20アイテムを商品化。和紙の里は、ブライダルグッズの手すき体験メニューを用意している。席次表は1通330円、招待状は1通240円。
 開発に携わった同組合の笠井伸二さんは「これまでにない形状で工業分野でも活用できる」と期待。凹凸によって表面積が大きくなるため、脱臭材を混ぜた壁紙としての商品化も企画している。
 問い合わせは和紙の里、電話0556(20)4556。