「 寺 崎 武 男 展 ~郷 愁 の イ タ リ ア ~ 」
収蔵作品の中から寺崎武男の作品を紹介する展覧会です。 寺崎武男(1883-1967)は、東京に生まれ、明治40年に東京美術学校西洋画科を卒業後、農商務留学生としてイタリアへ留学、ヴェネチアでルネサンス期の壁画、彫刻、建築、版画などを学び、フレスコ画やテンペラの研究を深め作品を勢力的に発表し、日伊の文化交流にも尽力しました。大正5年に帰国後は、日本創作版画協会を設立するなどエッチングの第一人者としても活躍しました。 本展では、遺族より寄贈いただいた70点の作品を修復し、約40点の作品を展示します。1920年代の作品をはじめ、約1世紀も前に描かれた貴重な作品ばかりです。このたび修復を終え、テンペラや油彩画などの当時の技法で描かれたイタリアの風景やヴェネチアの海の情景などが、その美しい色彩とともに見事に甦りました。 修復は館長の大村智氏の全面的なご支援のもと、(株)ディヴォートにご協力いただき行われました。 明治時代に海を渡り西欧絵画の技法研究に没頭し、日本近代絵画の先駆者として名高い寺崎武男の絵画表現への情熱と、当時の美しい色彩の作品をご覧いただける貴重な機会です。 主な展示作品は油彩画、テンペラ画、エッチング、版画など約43点を展示します。
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