第34回特別展「よみがえる武士の魂─鎌倉・平泉と甲斐源氏の武家文化─」
今から約900年前─平安時代の末期、甲斐国(現在の山梨)では甲斐源氏(かいげんじ)とよばれる武士勢力が活躍していました。甲斐源氏の祖・新羅三郎義光(しんらさぶろうよしみつ)は、兄の源義家(みなもとのよしいえ─源頼朝の高祖父)とともに東北の覇者・藤原氏の隆盛のきっかけとなった後三年の役(1083~1087年)に参戦し、前九年の役(1051~1062年)と合わせて、源氏が武士の棟梁としての名声を不動のものとする礎がこの戦いで築かれました。
一方、奥州(平泉)藤原氏は国際色・宗教色あふれる都・平泉を造営し栄華を誇り、また東国の支配権を固めた源頼朝は平泉の文化や生活様式を吸収し、これまでにない本格的な武家の都の造営を行いました。
こうした文化的・政治的中心地からの影響を受けながら、甲斐源氏は弓馬、金採掘、治水などの高度な技術を手にして各地に進出し、歴史的に重要な局面となる戦や政治の舞台でその実力を発揮していきます。
後に戦国の雄・武田氏へと受け継がれていく甲斐源氏の血脈と魂の軌跡を、ぜひこの機会にご覧ください。
休館日:毎週月曜日(ただし10月10日(月)は開館します。)
※第34回特別展「よみがえる武士の魂」のご案内
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